英語で「病院」というと、思いつくのは「hospital」と「clinic」だろう。
この違いだが、単に規模の大きい小さいではない。
普通「hospital」というと、日本語で言う「病院」(医療法で言うところの)のような大規模のものを指す。
しかし、「hospital」は患者が入院するところであって診療してもらう場所というイメージはない。
その代わり、患者がまず行って診療を受けるところが「clinic」だ。
この「clinic」は個人病院を指すこともあるが、主に「hospital」の中の外来や診察室を示す言葉である。
「clinic」と同義語の言葉に「physician’s office」があり、これは文字通り「医師のいる部屋」だ。
だから、もし病気になったとすると、患者はまず「clinic」あるいは「physician’s office」へ向かう。
その後、必要があれば入院することになるが、そこが「hospital」である。
この違いが分かると、「I went to the clinic」と「I went to the hospital」の区別もつくと思う。
前者は「clinic」に行ったわけなので外来や診察を受けに行っただけだ。
しかし後者は「hospital」へ行ったので、「入院した」と受け取られてしまう。
もちろん、見舞いに行った可能性もあるが、その場合は後ろへ「to see 誰々」とつければいいことだ。
ちなみに、「見舞いに行く」には「visit 誰々 in the hospital」などという表現もある。
まるで高校の英語の授業のようになってしまったが、そういう違いもあるということで。